2016年3月2日水曜日

この苦しみをアナタにも。オーストラリアの異種姦ジャズグラインドコア ― KURUSHIMI 『Kurushimi(苦しみ)』(2016)



 オーストラリア・シドニーのエクスペリメンタル・ジャズ・プロジェクト KURUSHIMI(苦しみ)のデビュースタジオアルバム。ジョン・ゾーンの考案したゲームスタイルによる即興演奏スタイル「COBRA」に共鳴するオーストラリアのミュージシャンからなる大即興集団「Violence in Action(ViA)」のいちメンバーであり、ベーシスト/コンポーザーであるアンドリュー・モーテンセンが、十代のころより構想していた「インプロヴィゼイションによるグラインドコア」を形にするべく、ViAの周辺メンバーとともに結成。影響元には始祖COBRAの他、PAINKILLER、BRUTAL TRUTH、NAPALM DEATH、SxOxB、ジョン・コルトレーン、オーネット・コールマン、チャールズ・ミンガス、ボアダムズなどを挙げております。2015年にプロジェクトの叩き台としてライヴ・レコーディング集『Live at The Record Crate』をリリース。同作をさらにブラッシュアップ(むしろデストラクション?)させたものが、本作『Kurushimi』です。サックスのメロウなブロウと、ヴァイオレンスなスピード感。フリージャズとグラインドコアを二本柱に、アンビエント、ダブ、ノイズ、エクスペリメンタル・ロックの諸要素をまぐわせた異種姦サウンドを展開。また、KURUSHIMIにはコンダクターのポジションが二名(バンドマスターのアンドリューと、GODWOUNDSのラクラン・ケール)いるところもポイント。ヴァイオレンスなカオスのなかで牽制し、制御し合うスタイルの妙が生まれております。基本的に楽曲は長尺ですが、わずか18秒のウルトラファストチューン"Dodomeki"は明らかにNAPALM DEATHへのリスペクトでありましょう。この苦しみを、ぜひアナタにも味わっていただきたい。

「KURUSHIMI – Revel in the anguish.」
(from AM FREQUENCIES|2015.09.30)
※インタビュー

https://www.facebook.com/viakurushimi
http://www.amfrequencies.com/

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